サンキュー右折にご用心


ある事故例です。1台のクルマが大通りの信号の無い交差点を右折したいと思って右ウインカーを出して待っていました。対向車線はノロノロの渋滞でした。すると対抗車が一台止まってくれて、ヘッドライトをパッシングさせ「どうぞ」と目配せしました。譲ってくれてありがとうと、軽く会釈し右折しました。すると譲ったクルマの影から食品宅配のバイクが時速30キロくらいで突っ込んできてしまったのです。

不幸中の幸いでバイクの運転手は打撲程度で済みました。しかし一つ間違っていたら生命の危機もあったかもしれません。右折のクルマからは死角でバイクは全く見えなかったようです。しかし、直進車は常に優先です。通常のケースであれば右折車の過失割合は85%程度でしょう。

ただし、このケースのように渋滞中の対抗車が譲ってくれた「サンキュー右折」の場合、右折車の過失は軽減されます。渋滞中は、脇を走るバイク側にも前方を右折してくるクルマがあるかもしれないと、より注意する義務が生じるからです。渋滞中のサイキュー右折は基本的には右折車の過失が70%程度になります。


親切にも道を譲られたら、人間どうしても素早く曲がって好意に答えたいと思うもの。会釈をしたり、手をかざしたり、パッシングを返したり、クラクションを軽く鳴らしたり、ドライバーにはいろいろ感謝の表現があります。慣れた感じで使うとかっこいいし、潤滑油になりますね。

しかし、最終的には自分の目でしっかり確認し、自分の判断で曲がるタイミングを見計らいましょう。それは何ら譲ってくれた人に失礼なことではないのですから。